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2015/1/14

我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト(案)にライギョが無い件。その2

さて、そういったわけで、前回の続きです。

どうやら雷魚が、何らかの被害を及ぼす外来生物という扱いをうけなくなりそうなものの、まだリストが(案)の状態だし、自分が浮かれて何か勘違いしているかもしれないので、どういう状況なのか環境省に直接問い合わせてみました。

問合せ先はパブリックコメントの送り先の、環境省自然環境局野生生物課外来生物対策室。

問い合わせ項目は下記

  • 要注意外来生物として名前があるものの今回の(案)で記載がない生物は正式にリストとなっても記載されることはないのか。
  • 今回の(案)が正式にリストとなった場合、代わりに現在の要注意外来生物のリストは無くなるという認識でよいか。
  • 当方で気づいたのは、魚類:カムルチー、タイワンドジョウ、ですが、これらが今回の(案)で外れた理由はどのようなものか。※
    ※当方はこれらを釣魚として利用しています。

これらに対する回答がこちら

>・要注意外来生物として名前があるものの今回の(案)で記載がない生物は正式にリストとなっても記載されることはないのか。
→ 「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト」においては掲載種選定にあたって評価項目、基準等を整理し、その基準等に沿って評価を行い、検討をしているものです。このため、要注意外来生物であったものであっても検討の結果今回のリストには掲載されないものもあります。現在パブリックコメントを実施しているものは、案の段階ですので今後変更の可能性はありますが、現在掲載種案となっていないものは、変更がなければ、最終的な「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト」には掲載されません。
>・今回の(案)正式にリストとなった場合、代わりに現在の要注意外来生物のリストは無くなるという認識でよいか。
→ 発展的に解消することとしているため、要注意外来生物リストはなくなります。
>・当方で気づいたのは、魚類:カムルチー、タイワンドジョウ、ですが、これらが今回の(案)で外れた理由はどのようなものか。
→掲載種の基準についてはパブリックコメントを実施しているリスト案とともに公表している参考資料1の4(2)に概要を記載しているとおり(詳細については、参考資料2をご覧ください)、被害に係る情報から、動物については、以下の観点から総合的に判断することとしています。掲載種案となっていないものは、この検討の結果掲載外としたものです。
※パブリックコメントの案及び参考資料は http://www.env.go.jp/press/19026.htmlでご覧になれます
※検討経緯(検討を行ったものの掲載種案としなかったものの評価)については、以下の本リスト作成会議資料からご覧になれます(カムルチー等ご指摘のものも検討が行われています。資料4をご覧ください)

http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/gairailist/bylist5/bylist5.html :リンク切れ

(動物の掲載種の評価の観点)
Ⅰ.生態系被害が大きいもの(生態系被害で「◎」となる、複数の項目で「○」となることなどを重視)
Ⅱ.生物多様性保全上重要な地域に侵入し、問題になっている又はその可能性が高い(「重要地域への被害が「◎」となることを重視」)
Ⅲ.生態系被害のほか、人体や経済・産業に大きな影響を及ぼすもの(生態系被害で「○」と評価されている、「人体」被害や「経済・産業」被害が「◎」となることを重視)
Ⅳ.知見が十分でないものの、近縁種や同様の生態を持つ種が明らかに侵略的であるとの情報があるもの、又は、近年の国内への侵入や分布の拡大が注目されている等の理由により、知見の集積が必要とされているもの

以上。

※了解を得て掲載しています。

参考:「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト(案)」に関するパブリックコメント意見・対応一覧(PDF)

ということで、
現在掲載種案となっていないものは、変更がなければ、最終的な「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト」には掲載されません。
とのことですが、専門家の考察によるリスト(案)ですから、仮に変更=雷魚が再度リストに載ることがあるとすれば、今回のパブリックコメントで「余程強力な雷魚をリストに載せるべき根拠」が提示されない限り無いと思われ、また、従来の要注意外来生物リストは無くなります。

つまり、
雷魚は国から特に問題のある魚ではない、とみなされることは確定です。

これは、雷魚が元祖外来魚とも言うべき、忌み嫌われていた存在であることを考えると、画期的な決定になりそうです。

自分と同じ世代の方達は記憶されているかと思いますが、自分たちが子供の頃は、雷魚と言えば川や池の魚を食い散らかすギャングとか言われて、一般的には非常に嫌われていた存在でしたから。


とはいうものの、
「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト」から雷魚が外れることで、雷魚を取り巻く状況が何か変わるのかと言えば、何も変わらないように思います。

強いて言えば、雷魚釣りする人の気分が少し良くなる、ってとこでしょうか。

なお、環境省作成のこの件に関する外来生物のリストは「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト」が正式名称ですが、環境省ウェブサイトをはじめとして、通称の「生態系被害防止外来種リスト」が使われているようです。

(リンク切れその他修正しました)


我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト(案)にライギョが無い件。その1 へ

我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト(案)にライギョが無い件。その3 へ

「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト」からライギョが外れた件 へ

ライギョは特定外来生物では無い件 へ

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